痩せたいなら防風通聖散一択じゃない。体質別に合う漢方・サプリの選び方
目次
防風通聖散が「誰にでも効く痩せ薬」ではない理由
SNSや口コミで人気の防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)。 「痩せる漢方」として語られることが多いのですが、実は適応となる体質はかなり狭いのが本当のところです。
防風通聖散は、東洋医学でいう“実証(じっしょう)タイプ”―― つまりエネルギーが強く、体に熱がこもりやすいタイプの人に向けて作られた処方です。
→ 気力も胃腸も弱いタイプの人には、逆にしんどくなることも。
そのため、以下のような人は防風通聖散が“体質的に合いにくい”傾向があります:
- 冷え性
- 胃腸が弱い
- 疲れやすい(気虚)
- むくみやすい(水滞)
- 貧血傾向・肌が乾燥する(血虚)
こうした体質に当てはまると、 下痢・だるさ・動悸・のぼせ・疲れが増すなどの副反応が出やすくなります。 「効かない」「むしろ調子が悪い」のは、あなたが悪いわけではなく、体質が違うだけなんです。
あなたはどのタイプ?体質別の太りやすさパターン
中医学では、太りやすさにもパターンがあります。
✔️ 気虚タイプ(代謝エンジンが弱い)
- 疲れやすい
- 食後に眠くなる
- 運動するとすぐバテる
- むくみやすい
- 胃腸が弱い
✔️ 水滞タイプ(余分な水を溜め込みやすい)
- 下半身太り
- むくみ体質
- 身体が重だるい
- 気圧で不調が出やすい
✔️ 気滞タイプ(ストレス太り)
- ストレスで食欲が乱れる
- 張った痛みが出やすい
- イライラしやすい
- 便秘と下痢を行き来する
✔️ 実熱タイプ(防風通聖散が合いやすい)
- 顔が赤くなりやすい
- のぼせ気味
- 便秘しやすい
- 体力がしっかりある
- イライラ・発汗が多い
実は、このどのタイプかによって、 「痩せやすくなる漢方」も「合うサプリ」も全然違うんです。
体質別:防風通聖散が合う人・合わない人
■ 合うタイプ(実証・熱タイプ)
- 体力がある
- 便秘しやすい
- イライラ・赤ら顔・のぼせ
- 食べすぎによる肥満
■ 合わないタイプ(多くの人はこちら)
- 気虚(疲れやすい・胃腸弱い)
- 水滞(むくみ)
- 血虚(貧血傾向・乾燥)
- ストレス肥満(気滞)
防風通聖散以外に合う可能性のある漢方・サプリ一覧
ここからは、体質別に「実は防風通聖散よりこっちの方が合うかもしれない」という処方を紹介します。 ※ 具体的な商品名ではなく、あくまで“カテゴリ”の話です。
✔️ 気虚タイプ(疲れやすく、代謝が弱い)
- 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)…下半身のむくみ+疲れやすい体質に
- 補中益気湯…代謝のエンジンを底上げ
- ビタミンB群・プロテイン…「材料」が足りていないことが多い
✔️ 水滞タイプ(むくみ太り)
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)…女性の“水の偏り”と“血虚(冷え・貧血傾向)”があるむくみに◎
- 五苓散…水の巡りを整える
- カリウム・クエン酸サプリ…水分代謝に関わる
✔️ 気滞タイプ(ストレス太り)
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)…気の巡りを整え、ストレス食い対策に
- 香りの強いハーブ(ミントなど)
- GABA・テアニン系サプリ
✔️ 実証・熱タイプ(防風通聖散が向くタイプ)
- 防風通聖散
- 大柴胡湯(たいさいことう) …お腹周りの張り+便秘に
- 食べすぎ系の消化酵素サプリ
体質別セルフケアの考え方
- 気虚タイプ: まず寝る・補う・無理しない(プロテイン補給も◎)
- 水滞タイプ: 温める・ゆるい運動(ウォーキング)・味の濃さを控える
- 気滞タイプ: 深呼吸・香りケア・噛む回数を増やす
- 実証タイプ: 余分な熱を逃す運動や汗かきケア
漢方もサプリもストレッチも、 「あなたの体が今、何を必要としているか」で選ぶだけで、効き方はガラッと変わります。
体質別で“自分に合う漢方を探す”
ここまで読んで、「防風通聖散じゃない方が良さそう…?」と感じた方へ。 体質ごとに代表的な漢方をまとめました。 まずは、自分のタイプに合う漢方名で検索して比較してみてください。
✔ 気虚+むくみタイプ(疲れやすく、下半身の重だるさ)
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
むくみ+気虚の代表処方。だるさ・疲れやすさがある人はこちらを。
✔ 水滞+冷えタイプ(顔・手足のむくみ・冷えが強い)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
水滞+血虚。女性の冷えむくみに非常によく使う定番。
✔ ストレス太り(気滞タイプ)
加味逍遙散(かみしょうようさん)
ストレスで食欲が乱れたり、張った痛みが出やすいタイプに。
✔ 実証・熱タイプ(防風通聖散が向きやすいタイプ)
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
体力があり、便秘や熱感、のぼせなど「過剰のサイン」がある人に。
漢方メーカーやパッケージの違いって気にするべき?
「当帰芍薬散なのに、商品ごとに“むくみに”とか“生理に”とか書いてあるけど、これって違う漢方なの?」 ——よく聞かれますが、中身は同じなので心配いりません。
漢方はひとつの処方が複数の症状に働く仕組みなので、 メーカーによって「どの症状を前面に出すか」が違うだけなんです。
- むくみにフォーカスした表示
- 冷え・貧血傾向にフォーカス
- 自律神経や女性バランスにフォーカス
例えば当帰芍薬散は、水の巡り・血の不足・自律神経の揺らぎなど “いくつかの要因をまとめて整える”処方なので、 むくみにも、生理にも、めまいにも使われます。 だからパッケージの「目的」が違って見えるだけ。
メーカーによって抽出の仕方や添加物が少し違うので、 体質が敏感な人は「飲みやすさ」が変わることはあるけれど、 基本的にはどれを選んでも大丈夫です。
迷ったらまずは飲みやすい・続けやすいメーカーでOK。 効能の書き方で悩みすぎなくて大丈夫ですよ。
まずは自分の体質を知ろう
防風通聖散が効く・効かないは、あなたの体質と今の状態で決まります。 むしろ、体質を理解できれば、漢方もサプリもセルフケアも選びやすくなり、迷いが激減します。
参考文献
- 日本東洋医学会『漢方薬の使い方』
- 厚生労働省:防風通聖散の効能・副作用情報
- WHO Traditional Medicine Strategy
- PubMed:漢方薬と肥満改善に関するレビュー論文
- 医療情報サイト(MSDマニュアル、EJIM など)